八幡焼 はちまんやき

出雲国広瀬（島根県安来市広瀬町）の陶器。
広瀬八幡宮の神官竹矢豊前がその境内で美作国（岡山県）の人吉五郎に粗陶を製作させたことに始まります。
1786年（天明六）同藩主松平直義は矢野忠統を陶師とし、その後広瀬藩物産部に属し、1876年（明治九）頃田中勘兵衛らがこれを継承。
1895年（同二八）より秦馬市に代わり、近年土管を製造していました。
なおその職人の中に雲谷という者かおり、楽焼を模して茶器・人物像などをつくり当時の人に賞翫されましたが、大正年中に没しました。
（『出雲陶窯』）