大名物。漢作肩衝茶入。形状が靭に似ているとしてこの名があります。無疵で形がよく品が高く、特に青瑠璃色の景色がおもしろく、漢作肩衝茶入の中でも有数の逸品とされています。足利義政所持、管領細川勝元の子政元を経てその甥高国の家に伝わり、忠興の時豊臣秀吉に献上しました。さらに木下長哺子、堤囃雪と転伝して1673年(寛文一三)堤家から尾張藩主二代光友に献じ以来同家に伝来。現在徳川黎明会蔵。(『大正名器鑑』)