咽脂水 えんじすい

marusankakusikaku
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

中国磁器彩色の紅色系統の一種。
清朝雍正(1723-35)の時に発明され乾隆(1736-95)がこれを継いです。
釉色が非常に胴脂水(紅を溶いた水)に似ているのでこの名が付きました。
初めの頃つくられたものは胎が非常に薄く、その内側の釉は極めて白く外釉に映えて粉紅色を発しました。
乾隆になって胎質は次第に厚くなり色はほぼ紫を発しました。
内側の釉は非常に白く燈草(底の高台が白く土を現わし一筋の燈心を丸くしたようなのをいう)の所で一道の白玉をなしています。
乾隆の末になると陰文の細花を彫り、雑彩をも加えました。
初年の作とは大変異なりのちの偽製にはこの類が多いようです。
(『飲流斎説甕』)

前に戻る
Facebook
Twitter
Email