Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

中興名物。
国焼茶入、唐津焼。
銘は小堀遠州の撰、『壬生集』藤原家隆「思河まれなる中に流るなりこれにもわたせ鵠の橋」の歌意によります。
思河は福岡県筑紫郡にあり逢初川・漆川とも呼びます。
古歌には思初川・思川とあり、唐津焼から連想したらしいです。
切り箆が多く大寂びで茶味の多い茶入であります。
もと松平備前守所持、小堀平右衛門を経て京阪の町人間を転伝し、安永年間(1772-81)松平不昧の蔵となり以来同家に伝来。
(『大正名器鑑』)

前に戻る
Facebook
Twitter
Email