信楽一重口水指 銘礒シミヅ

信楽一重口水指 銘礒シミヅ
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
信楽一重口水指 銘礒シミヅ
信楽一重口水指 銘礒シミヅ

高さ15.7cm 口径17.0cm 底径16.1㎝
 これも利休所持と伝える水指で、「楊貴妃」「風折」「礒シミヅ」、あるいは「風折」「礒シミヅ」「三夕」を称して千家名物三水指とする伝えもあります。したがって「柴庵」と「腰折」を加えると、六口の信楽水指が三口-組ずつ三名物と称されていたことがうかがわれる。
それらがいずれも表千家六世覚々斎原叟の書付であることから推測すると、原叟時代に名物となったものと思われる。
 器形は単純な寸胴形で、やや薄手に植櫨成形されています。全体に土膚はやわらかく暗褐色に焼き締まり、正面口部から胴にかけて茶褐色の釉がかかって、佗びた作行きの水指であります。底は平底でやわらかな素地膚をみせています。

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