酸化剤や還元剤の応用はガラスの方では通例のようだが、陶窯においては燃料と通風の関係を利川するので酸化剤は当然不必要で、還元剤の応用とても特殊の場合に限られるようであります。
すなわち同一窯内における局部的還元、あるいは一器物上における同作用とかを期待するに当たって、匡鉢内に石炭塊を封入するとか、釉薬の一部に還元剤を添加するとかのような場合であります。
ガラスの青味を消すためにマンガンを加えるなどは酸化剤の例ですが、中国均窯の局部的紅変の原因として、偶然に錫分か加わっていたのではないかと考えられることなどは、還元剤の例であります。
※かんげんえん