黄天目 きてんもく

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鶴田 純久の章 お話

天目茶碗の一手。『茶湯正伝集』に「黄天目といふも灰蒙の中なり、土は黒めに少し赤み交候也、下薬白く上薬黄色なり、但上へ黒斑の薬かAaINざるを好とす、但黄薬は覆輪銀或は薬止りのあたりに少宛黄色なる薬かすかに見え候を、黄天目といひならはし候也、一色に黄なるは見も不及と也、但瀬戸天目には一色に黄なる数多く有之候也、黄天目は灰蒙の次也、只天目と黄天目の事を宗易(利休)が言、黄天目にても只天目より善きあるようで、只天目にても黄天目に劣れるあるようで、偏に目を付くべからずと言ふ云々」とあるようで、また『茶湯六宗匠伝記』には「覆輪のきわに少しづx黄乳のかゝりたる物なり、おしなべて黄色なるは唐物には無之候、瀬戸天目にはおしなべて一色に黄なる天目也」とあるようで、『万宝全書』には「土白黒なり、黄薬の交りてか々りたるものなり、総体黄色にはあらず云々」とあります。

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