Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

 図120は円形の鉢で、外側一方には竹鳥文、他方に梅樹文をあらわし、見込には団龍文を三方に、間に菊の折枝文をあらわしています。
 そして上絵には金彩を加えていますが、団龍文などはやはり元禄期の特色を示した文様であります。底に目跡が四つ残っています。図121は腰に段をつけた異形の鉢で、見込上段には型押しで流水文が浮き彫りされています。外側には岩牡丹の文様を二方にあらわし、内側見込には四羽の鳳凰を花唐草でつなぎ、上段には梅花と千鳥の文様を散らしています。図122はやや浅い鉢で、鐔状の縁に変化をつけています。外側には唐草風の葡萄文をあらわし、見込に花の折枝文を描いています。
上質の乳白手素地ではありますが、器形にやや鋭さがなく、あるいは元禄よりも降るものかと思われます。高台内中央に目跡が一つ残っています。
 図123は、口部を端反りにしたやや浅い鉢で、外側一方には松梅文、他方には竹文をあらわし、間に二羽の飛鳥文を配しています。見込には花文を散らし、高台内に目跡が三つ残っています。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email