Large dish with peony, iris and chrysanthemum design, enamelled ware
Mouth diameter 34.2cm Manno Art Museum, Osaka
高さ7.0cm 口径34.2cm 底径19.4cm 萬野美術館
側面をまるく彎曲させた円形の大皿で、平らな口縁を縁紅にしています。古九谷様式の色絵のなかでも縁紅のものはやや時代が降るようで、この手のものは外側に染付で唐草文様をめぐらしたものが多いようです。見込に紺青と黄で枠どりした州浜形の大きな窓を三方に配し、そのなかに菊と飛鳥、牡丹、菖蒲の図を描き、中央には三弁の花文、窓と窓の間に木瓜文をあらわしています。濃緑で賦彩された空間は七宝文を地文にしています。それぞれの上絵具は色調濃く鮮麗であります。
しかし窓内の花の図は、前期の作に比していささか様式化されています。裏面には染付で牡丹唐草をめぐらし、高台内にも染付で一重角の「福」字銘をあらわしています。