Square dish with design of foot-paths between rice-paddy fields,
enamelled ware
Mouth diameter 20.8 x 23.3cm
高さ5.3cm 口径20.8×23.3cm 高台径14.1×15.9cm
厚手の長方の角皿でありますが、古九谷様式のなかではもっとも声価の高いものであります。口部を鐔縁にしたやや深い方形の皿で、見込にあらわされた畦道の図は、あたかも田圃を俯瞰したような意表をついた表現であります。その曲がった畦道は絵付師が想案したものではなく、裏面を見てわかるように、大きく生じた窯疵に応じて上絵付したものであります。これほどの大疵ものでありながら上絵付で疵を隠して仕上げていますことは、白素地が貴重なものでありましたためと考えられるが、この種の窯疵ものを生かした作品は古伊万里の色絵にも多く見られます。田圃の中には梅の花を点じていますが、自由でしかも味わいのある作品であります。