Large dish with two phoenix and peony scroll design, enamelled ware
Mouth diameter 35.2cm
高さ6.9cm 口径35.2cm 底径19.2cm
東京国立博物館
口部を広く鐔縁につくった円形の大皿。柿右衛門様式の乳白手色絵大皿を代表する作品で、磁膚はほぼ純白に焼き上がっています。見込中央の円窓内に双鳳文をあらわし、そのまわりを八つ割にして四区には牡丹唐草を埋め、白地の四区には松、竹、梅と牡丹をあらわしています。牡丹唐草文を赤地に白抜きであらわしていますため、全体の色調はいかにも艶やかであり、またその赤の色が白い乳白手素地に映えて、柿右衛門様式独特の花赤色を呈しています。松、竹、梅、牡丹の図もすべて太湖石を根締にしてあらわされた典型的な柿右衛門様式の図様であり、乳白手色絵磁器としては素地、文様、上絵ともに、完成期に近い様相を示すものといえる。成形はやや厚手であり、低く広い高台内に小さい目跡が五つ残り、外側三方に、牡丹の折枝文をやはり上絵付であらわしています。製作年代は、松、竹、梅などの文様がかなり形式化しています点などから推して、延宝から、元禄にかけての頃と考えられます。