玳皮盞 たいひさん

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鶴田 純久の章 お話

国宝。大名物。中国茶碗、玳皮盞天目。大阪の町人上田三郎右衛門所持、1778年(安永七)松平不昧の手に入り以来雲州家に伝来。真鍮の覆輪で外部は黒地に黄色鼈甲斑の模様があり、その名にそむかない。高台縁およびその内面の白土をみせた部分はことごとくこれを磨っているが、底廻りに一部ひっつきがあり、内部は梨皮色で口縁か九ミリ下がった所に幅七・五ミリの紋線を巡らし、それより茶溜まりに至るまで三段の唐花模様があり、第一段に九点、第二段に五点、茶溜まりに一点、合わせて一五点が鮮明に現われ、釉色彩文は内外ともに美麗で、天目中の白眉とされている。(『大正名器鑑』)

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