銹絵寒山図角皿

銹絵寒山図角皿
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

Kōrin & Kenzan: square dish with design of Kanzan, iron brown underglazeMouth diameter 21.8×23.3cm Kyoto Mingei-kan
高さ2.9cm 口径21.8×22.3cm 底径20.8×21.3cm
 京都民芸館

銹絵拾得図角皿

Kōrin & Kenzan: square dish with design of Jittoku, iron brown underglazeMouth diameter 21.8×21.9cm Kyoto Mingei-kan
高さ3.0cm 口径21.8×21.9cm 底径21.0×21.3cm
 京都民芸館
 寒山拾得の図を描いた角皿で、二枚一組として作られたものらしく、同じ箱に収まっています。画はいうまでもなく 「青光琳畫之」あるいは「寂明光琳畫之」と記されているように乾山の兄光琳が描いたものです。寒山図の土坡に描かれた点描には光琳独特のリズムがあり、その軽妙な筆致は陶画にもよく生かされています。寒山図には乾山が 「我居山勿人識白 雲中常寂々 乾山省書」と賛を書し、「尚古」 「陶隠」の朱文、白文の印を捺し、拾得図には「従来是拾得不是偶然稱 別無親眷属 寒山是我兄両人心相似 誰能徇俗情若問年多少 黄河幾度清 乾山省書」 とあり、明らかに自分の兄を寒山に見立てた兄弟合作物にふさわしい詩文を賛していて、そこには兄の協力を得て製作する乾山のあふれんばかりの心情がうかがわれます。低く立ち上がった内側には雲唐草、外側には中央窓抜文をあらわして五弁の花文を配し、まわりはやはり雲形文を線描しています。

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