十七世紀初期甕屋の谷窯髙4.7 径17.6元来は平向き付としてつくられたものですが、相当古くから平茶碗として大事にされたらしく、汚れがありません。胎土はやや鉄分のある土で、高台は小さくて低いです。見込みに草花文を、口縁部に草と露を鉄砂で描いています。高台ぎわまで厚く長石釉がかかり、一、二五〇度前後の酸化焼成により、釉は渋い柿色に発色しています。