高さ8.0㎝
口径15.7㎝
高台径6.2㎝
奥高麗としては一風変った茶碗であります。
何よりも目につくのは、普通土見せになる高台の側面にまで釉がかかっていることでしょう。
そして開き気味の口縁部がひねり返されて玉縁となっている点も異例です。
形はよく整っていて、腰下の規則的な轆轤目でも解るように、ほとんど破綻を見せないようです。
そういうところがいくぶん堅い感じにつながるのでしょう。
土は柔らかな砂目で、細かい縮緬皺が生じて、長石の多い釉が白上りで、腰に梅花皮を見せる。
見込に大きく鏡が削り出され、広々とした懐となっています。