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鶴田 純久の章 お話
美濃須衛 四耳壺
美濃須衛 四耳壺

Mino Sue ware: jar with four handles. Excavated at Hino Otani Site. Hino-chō, Shiga. 14th century. Height 24.0cm. Hino Town Educational Commission.
滋賀県蒲生郡日野町日野大谷遺跡出土
14世紀
高さ24.0cm 口径10.6cm 胴径18.4cm 底径7.7cm
日野町教育委員会
 形からみて鎌倉時代中ごろの古瀬戸の四耳壺に似ており、その産地が判明するまで瀬戸近傍の窯ではないかと推測されていたものです。最近、各務原市稲田山裏山の高所からこの手の四耳壺を焼いた窯跡が発見され、従来の問題が一つ解決したことは前文にも記した通りです。まず特徴は鉄分を含んだ粗い土を用いており、紐土巻き上げ成形であること、口頸部が太く、肩の張りがつよいこと、文様は沈線を一条ひく位で無文であること、無釉であることです。
 肩に窯印を刻んだものもあります。肩にかかった自然釉が朽葉色の独特の色調を示すこと、胴に褐色の火色が出ることもその特色に挙げられましょう。

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