Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
色絵柴垣文花入
色絵柴垣文花入

Flower vase with brushwood fence design, enamelled ware
Height 22.1cm
高さ22.1cm 口径14.9×15.2cm 底径14.4cm
 端反りぎみにすんなりと立ち上がった花入で、口部は四方を押えて木瓜形に、胴裾に八段に輪を重ねたような凸帯をつけています。口まわりから内部にかけては釉下に鉄絵具を塗り、底を除いた全面にやや荒い貫入の生じた薄い朽葉色の釉をかけています。胴の上部には青い上絵具で柴垣のような文様を無造作な筆致で細かく描き、裾には金、緑、青で横筋文様をつけています。きっぱりと色分けした横筋文様と、写生的な柴垣の文様とがおもしろく調和した、京焼独特の意匠であり、十七世紀後半の作でしょうが、京都の東山山麓にあった京焼窯のうちのどこで焼かれたかは判然としません。今日では、ここの種のやきものはすべて古清水と称されています。

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