Ninnami: flower vase in the shape of bronze Tsun, celadon
Height 37.0cm Kyoto National Museum
高さ37.0cm 口径20.8×21.6cm 底径12.0×12.8cm
京都国立博物館
仁阿弥道八としては異色の作例です。乾山写しなど和風の陶器に優れた手腕を発揮した仁阿弥でしたが、この花入は殷、周の古銅方尊を写した大作である。鉄分の多い土を用い、古銅器にあらわされているような文様を線彫りし、そこに白泥を埋めて青磁釉をかけています。形姿、文様は、殷、周の銅器を写し、技法は高麗象嵌青磁のそれを倣った和陶という、中国、朝鮮、日本が一つの器に一体となっている妙味あふれるものです。やや厚手に、どっしりとしまた尊式古銅花入の気分を写しているのもさすがです。底の畳付は釉をぬぐい、砂が付着しています。底は上底で二行の彫銘が書されていますが、釉が厚いために銘文は判然としません。