Tannyü: tea bowl in the style of Oribe ware, known as “Shikai-nami”
Mouth diameter 12.1cm
高さ7.5cm 口径12.1cm 高台径5.5cm
箱の蓋表に 「ヲリベ写茶器 吉左衛門」と旦入の自署があるように、織部焼の茶碗を写したものです。口部をわずかに歪めて撫四方に作り、口端や胴に俺をまわして強さをあらわし、胴裾にも箟で変化をつけています。低く太い高台はやはり織部風に作り、その一部を平たくで切り落としています。高台とそのまわりを見せにし、口縁内外に緑釉をかけ、他は透明釉をかけています。透明釉下には銹釉で花唐草と垣を描いて、旦入特有の織部写しを作り上げています。
高台に拝領印が捺され、蓋裏には 「四海浪 左 (花押)」と吸江斎が書し、銘の冠頭には「清寧」の印が捺されていますので、天保五年から弘化元年の間に清寧軒窯で焼いたものでしょう。
