乾山鑓梅香合 けんざんやりうめこうごう

乾山鑓梅香合
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鶴田 純久の章 お話
乾山鑓梅香合
乾山鑓梅香合

 形物香合番付では頭取に位置している。
 乾山は多種多様の茶陶を製作しているが、これはその中でも数少ない香合のうちの秀作である。乾山香合のうち、一様の型でいくつもつくられたものは、「鎧梅」以外にはないようである。
 この香合は形が宝珠のごとくで、特に立ち上がりがよく、摘みの弾きも力強く、箆使いも見事である。絵付は、枝振り少なく梅樹を鉄釉で色濃く描き、梅花を白釉で付しているが、とりわけ一輪、大きくあでやかに白く染め出された筆勢は極上の出来といえよう。
鉄釉一色で描いたものもある。
盆付内の落款は飄逸闊達に書かれて心持がよい。
【寸法】 高さ:7.2 胴径:7.0 底径:3.9
【所蔵】畠山記念館

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