志野茄子香合 しのなすこうごう

志野茄子香合
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鶴田 純久の章 お話
志野茄子香合
志野茄子香合

 志野香合には何ともいえない形のものが多いが、いずれも面白くつくられ、名前もまた面白くこじつけられている。この香合の姿は、少し平形で尻に坐りよくできており、蓋の摘み近くに鉄釉が濃く点々と付けられ、茄子の蔕のようにみえる。また総白釉の間からなかば火変りにいろどり、その上に同じく点々と鉄釉が付けられ、力強く文様をなしている。雅味豊かな志野香合中の名品である。
 茄子は無駄花のない縁起よい蔬菜として、器物にもよくその形がとり上げられ、また名称ともなっている。
【伝来】京都南三井家
【寸法】 高さ:4.8 口径:4.5 胴径:5.7 底径:3.5 重さ:76

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