仙叟好大樋焼亀の洲香合 せんそうごのみおおひやきかめのすこうごう

仙叟好大樋焼亀の洲香合
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鶴田 純久の章 お話
仙叟好大樋焼亀の洲香合
仙叟好大樋焼亀の洲香合

 洲は洲浜台からきたもので、その形をとっている。洲浜台は元来、殿上人の歌合などの儀式にもち出されるものであったが、次第に諸種の祝宴に飾られるようになり、松を中心に鶴亀・尉と姥などを配するのである。
 仙叟はその祝意を香合に表わすべくこの香合を好まれたもので、作は初代の大樋長左衛門である。総体に飴釉で覆われ、亀の彫塑はかなり綿密で、それだけ別につくって貼り付けられており、特に首をもち上げていることを見所としている。
 本歌は裏千家に伝来し、世に伝えられているものは大方玄々斎が弘化二年、仙叟百五十年忌のときに写させたもので、大樋五代目の作ということになる。
【寸法】 高さ:17 長径9.8 幅5.3

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