露から節へかけて片身替りの煤竹色の斑文があって美をなす。
直腰低く、撓め方は露に至ってやや二段撓めを加える。
筒は溝のある竹を真削りにし、面取りして皮目を残し、その下から「雪白雲」(花押)」と書き、側面から「峯の雪さらにふもとのこちしてくもをかさぬるこしの山々」の散らし書は、宗和独特ののびのびした筆跡である。
宗和は大阪冬の陣に父から勘当され京に隠居し、大徳寺紹印に参禅して剃髪し宗和と号した。
【付属物】 内箱―桐白木書付「金森宗和侯歌」 外箱 桐桟蓋「金森宗和「侯茶杓歌有」 極札—古筆了延筆
【伝来】 鴻池家
【寸法】茶杓長さ19.4 幅0.5 厚さ0.2 筒長さ23.1 径2.5