破笠 はりつ

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

伊勢国(三重県)の大小川破笠。
通称平助、号宗宇・卯観子・笠翁・夢中庵。
破笠という号は芭蕉から与えられたものだといいます。
集漆の妙手で本阿弥光悦の風を慕って新意を出し、また好んで楽焼の草花や小虫などをつくり、木・竹・金属の諸器に嵌め込んだものがあるようで、雅致のあるもので、破笠細工の名をもって大いに称せられました。
陶法を乾山に学んだとか、蕉門に人り俳諧の奥義を極め、さらに画を英一蝶に学んだとかいわれます。
のち長沼流の軍学をもって津軽藩に仕え、1747年(延享四)6月、八十五歳で没しました。
望月半山・酒井巨山らがその業を継いでいます。
(『陶器類集』『本阿弥光悦』『日本陶甕史』『やきもの趣味』二〇)

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