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加藤清正 茶杓 共筒 銘不老不死

西本願寺伝来

略伝
加藤清正は永禄四年(1561)、尾張中村に生る。豊臣秀吉の母と清正の母は従姉妹にあたる。
武将の誉高く、賤ヶ岳に武功を樹て、朝鮮役には再度の遠征で武勲のみ聞え高かったが、茶道の方の声名については聞ゆるところなかった。
しかし、こうして茶杓もあり、熊本城に茶室を設けている以上、まんざら無茶人とはいえまい。慶長十六年(1611)、豊臣秀頼が二条城に迎えられると、その供をしたが間もなく死去、享年五十。

茶杓
武人杓らしい武張った感じ、清正の人物が想察できる。


大筒で豪放の文字「〆 不老不死 清正(花押)」、この天正武人まる出しの書体、殊に花押がすぐれている。多少の問題があっても、この筒書付には納得されるものがある。

付属物
箱 貼紙(西本願寺)

追記
西本願寺には、織田信長・牡丹花肖柏などの珍杓があった。それがとやかく問題になったが、この清正などは、一議に及ばぬものであろう。

寸法
茶杓
長サ18.5cm
幅0.5―1.1cm
厚サ0.25cm

長サ21.2cm
径3.7cm

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