略伝
利休門下、山崎銭原宝寺住職。寺側に利休指示で茶室待庵を営む。
秀吉に殊遇せられ、茶を献じ四十石を賜わる。文禄三年（1594）六月二十九日寂。
茶杓
きわめて長い真茶杓、樋一筋中央に流れ、所々黒いごま斑を見る。
筒
細長い真筒で、下部に功叔筆で「妙喜庵（花押）」とある。
付属物
内箱 桐 白木 桟蓋
同蓋裏 書付 如心斋宗左筆
「妙喜庵茶杓 筒共 宗旦文添 丁々軒（花押）」
外箱 樅 白木
同蓋裏 貼紙 書付
「功叔京山崎宝寺住妙喜庵ト云、始紹鷗門人、後利休高弟也、太閤殿下折々御茶献ジタリ、庵袖摺松有之」
添状 元伯宗旦筆
所載
茶杓三百選
寸法
茶杓
長サ22.3
幅0.45―0.9
厚サ0.3
筒
長サ24.0
径2.0
添状 元伯宗旦筆
貴札殊二見事いか物一折
懇志忝候、則賞翫仕候。
一茶杓見申候、筒ノ判我等のにて候。
一御手前筒杓名判仕候。
一妙喜庵茶杓宜候。
何れ以面可申上候。今仕儀昨今
如何也、恐惶謹言。
六 十九日 （宗旦花押）
