高さ11.3㎝ 口径44.5㎝ 底径11.5㎝
初期染付ならではの奔放な画風を示した優作です。
左から右にかけて松と梅の図をのびのびと力強くあらわし、上と右に遠景の山を配した構図は、明末や李朝の染付にもない初期伊万里独特のもので、円形の見込を十分に意識した構図が陶画としてのおもしろさを高めていますが、これも初期伊万里の特色の一つでしょう。
側面には雲文が帯状にめぐらされ、鐔状の縁には木の葉などの文様が無造作にあらわされています。
染付の発色はやや黒ずんでいますが、他に例を見ないおもしろい構図の大鉢です。