Dish with design of peonies and seigaiha waves. enamelled ware
高さ5.4cm 口径19.9cm 高台径10.9cm
箱根美術館
中央よりやや上部から下に青海波文を敷きつめ、その波間に牡丹花二輪、波上にも大輪の花二輪と蓄をあしらった文様。これも七寸皿の代表的な意匠として声価が高いです。
青海波は例によって墨はじきであらわされているので整然としており、牡丹花はいかにも百花の王らしく艶然と咲き誇っています。花弁を赤のぼかし、細かい線描きであらわして変化をつけ、葉も濃淡をつけて傅彩するなど、ここでも藩窯の細工方の働きはきめ細かいです。
裏文様は典型的な七宝結文と櫛目高台です。器形は「野菜尽文皿」に比してやや厚手で、立ち上りの曲面も少し張りが弱いです。