口径11.8cm 百聞窯から出土した小皿である。まるい縁をやや浅く立ち上がらせ、口径に比して高台は小振りである。見込に、強くのぴのびとした筆致であらわされた植木鉢に菊の図は、簡素ななかに絵画的な風韻が高い。その表現は李朝染付に似た趣もあるが、やはり明末天啓年間の古染付の影響がすでにうかがわれる。