Dish with design of peaches and ‘various treasures’.celadon glaze and enamelled ware
高さ5.6cm 口径20.0cm 高台径10.9cm
色絵に青磁が加わった作例は極めて稀であり、意匠も他に類型を見ない珍しい作品です。
膳を前後にあらわし、前の膳には八宝を盛り、後の膳には仙果として喜ばれた桃果と花をいっぱいに盛っています。そして下方には墨はじきによる青海波文を敷きつめ、上部の余地には青磁釉をかけています。膳や桃果の染だみもよく、桃葉の緑の絵の具が鮮かであるために、赤い花の色調までが冴えて見え、下の八宝の膳もまことに賑々しいです。青磁の色調がいま少し鮮かであったら、 もっと華やかなものとなったでしょう。概して、表の図様が珍しいときは裏文様も類型的でありませんが、この皿も同様で、裏には五方に牡丹花を配した唐草の総文様がめぐらされていますが、他に見ない図柄です。高台は櫛目文です。
