イスパノ・モレスク陶器 いすぱの・もれすくとうき IspanoMoresk

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鶴田 純久の章 お話

イスラム陶器の技法が西方に伝わり、主としてスペインで開花したものです。
十二世紀頃に始まりその中心はバレンシアでありました。
デザインにはイスラム陶器の痕跡か明らかに認められます。
ラスター釉を豊かに用い、ほかの色彩も多いようです。
また金彩を施したものもあります。
この技法は十八、九世紀にイギリスのスタッフォードシャーの製品に大きく影響し、ピンク・紫・ルビーなどの鮮かなラスターが使われるようになりました。
なおマジョリカ風の陶器も多く製造されました。
バレンシアでは十七世紀以来陶業は極めて盛んで、色は青・緑・黄を主調とし、花や人物で飾った陶器を多く生産してきた。
水壺・ブドウ酒壺は多色をもって飾られることで知られ、タイルは白い錫釉で覆ったのち多くの色で文様を付けてあります。(Pope,A.U.『ASurveyofPersianArt』)

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