耐火粘土でつくり窯の築造の際などに用います。
明治時代には建築用の赤煉瓦に対して白煉瓦の称がありました。
わが国の耐火煉瓦製造工業の発達の後を振返ってみますと、だいたいこれを三期に分けることができます。
第一期は幕末から1902-3年(明治三五、六)までで、揺藍時代ともいうべく主に外国煉瓦の輸入時代であります。
第二期は1904年から第一次世界大戦の末期に至る時代で、基礎確立時代ともいうべく輸入はほとんどなくなりわが国の原料を駆使して国情に適合した製造方法の案出された時代であります。
第三期は第一次世界大戦後の恐慌時代から第二次世界大戦に至る期間で、第一次世界大戦によって急激に発達した斯業も大打撃を受けて業界の競争が熾烈となり、多くの技術はこの間に最も発達しました。
耐火煉瓦の主な種類は次のごとくであります。
蝋石煉瓦・粘土煉瓦・珪石煉瓦・クロム煉瓦・マグネシア煉瓦・カーボランダムおよびアランダム煉瓦・高磐土質煉瓦・断熱煉瓦など。
(『日本窯業大観』)