焼物の分類 やきもののぶんるい

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

やきものの品質からの分類ハー定でないようです。
1844年フランスのブロンニヤールによって初めて科学的に分類されて以来種々の分類法が出ました。
ブロンニヤールは分類の基礎を陶磁器品質の硬軟に置きましたが、現在では業者一般には浸透性または吸水性によっています。
しかしその分類法の詳細な内容に至っては各人同一でなく多少意見を異にします。
わが国の陶磁器製造業者間にはやきものを二種に大別し、一を石焼・石物・磁器といい、他を土焼・土物・陶器という者があります。
磁器の原料中には石の粉末を使用し、磁器以外のやきものの原料はかつてわが国では主として土であったところからきています。
このため石を用いてつくったものを磁器、土のみでつくったものを陶器とする者、すなわち原料によって陶磁器を分類しようとする者があります。
しかし実際上磁器以外のやきもの中にも石類を使用するものが少なくないばかりでなく、同一原料であってもその焼き方によって磁器となったり陶器となったりすることもありますので、陶磁器を分類して陶器および磁器の二種とするのハーつの分類法ではありますが、原料および組成分の差異をもって分類法の基準とするのは適当でないようです。
以上のように土器・陶器・妬器・磁器に分かつのは、大体の範囲を示すに止どまり明確精細な分類ではないようです。
よってこの四大別のあとさらに、匝料・装飾その他により細分して、詳しいほど好都合であります。
またやきものを用途によって分類することもあります。
煉瓦・屋根瓦・敷瓦・土管などを総汪して建築用陶磁器といい、飲食器および装飾品穏を総括して家具用陶磁器ということがあるようで、また別に美術陶磁器の項を立てることもあります。
これに対して工業用陶磁器・学術用陶磁器・衛生用陶磁器などの名があります。

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