Gray Shino shallow bowl with lotus design
Diameter 25.3cm Hatakeyama Kinen-kan Museum
高さ5.7cm 口径25.3cm 四脚
畠山記念館
大振りの平らな鉢で、鋭く折りかえした口辺をさらに端反りにとり、四方を押さえて撫四方にして、わずかにまるみのある平らな底の四方に脚を付けています。見込いっぱいに土坡と蓮葉を白く抜き、蓮花と茎は軽妙な線彫りであらわしていますが、さらに蓮葉の葉脈や土坡には鉄絵を加え、間の良い瀟洒な構図にまとめています。口縁に縁文様をつけて、あたかも額絵のようにまとめていますのも心憎く、容易ならざる意匠力がうかがわれる。裏には鬼板が底に向かって流れるようにかかり、中央には細かい白土が見えています。濃く薄くかかった白釉はよく溶け、脚の周囲にまるい目跡が八つ不均等に残り、見込にも小さい目跡が四つ残っています。窯は、大萱の窯下窯か久尻の隠居山表窯ではありませんかと推測されています。
