Tokoname ware: jar. 14th century. Height 14.5cm.
Tokoname Municipal Institute of Ceramic Art.
14世紀
高さ14.5cm 口径13.0cm 胴径19.5cm 底径16.0cm
常滑市立陶芸研究所
底部の大きい扁平な胴をもった小形壺で、折り返し縁帯をもった口縁の一部を両側から押えて鳶口風にした珍しい器形です。形態からみて南北朝代に属するものでしょう。さきにも述べたように常滑ではこの種の片口小壺はきわめて稀です。本器は当初から油壺として意識的につくられたものでしょうが、常滑では片口小壺として定型化されるまでにいたらなかったものと考えられます。赤褐色の器肌に長石の吹き出しがみられ、胴の半面に黄緑色の自然釉がかかって、一つの見どころをつくっています。