染付荘子香合 そめつけそうじこうごう

染付荘子香合
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鶴田 純久の章 お話
染付荘子香合
染付荘子香合

 形物香合番付西方前頭三枚目。
 「辻堂香合」「叭々鳥香合」と同様に古作で、数の少ないものである。四方形を菱に見立てて、蓋甲に胡蝶一羽を描いている。この胡蝶の絵があるところから、荘子が夢で胡蝶になったとい故事に因み 「荘子」の称がある。品格のよい清楚な香合で、蝶の文様がいかにも夢幻的に図案化されているところが、茶人に愛好される所以であろう。
 四方の腰にある小さな羊花文も静かな景色を添え、全体の調和を保っている。四方の角に虫喰と称する釉の剥落があるが、これは窯内で変化したもので、明末の染付磁器の特徴の一つとされている。
【寸法】 高さ:3.3 口径:6.2~6.6 底径:5.1 重さ:80
【所蔵】畠山記念館

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