「有明」と並び石州の代表作。
白さびの節上節下に煤景色が少しあり、品位高い作である。
筒は総削りの面取り筒。
メ印はなく「五月雨 宗関」の書付は筆致瀟洒にして筒によくのっている。
石州は寛文三年に大和小泉に慈光院を建て、玉舟に請うて開山となす。
同五年船越伊予守とともに家綱将軍に召され、点茶式を行なって柳営茶道となる。
『石州三百箇条』を規制し、石州流茶道は全国大名に風靡した。
【付属物】箱―桐白木、書付松平不昧筆「五月雨宗関作」 極札箱書付同筆「五月雨茶杓極宗関作」極札—古筆了意筆
【寸法】 茶杓長さ一9.4 幅0.5~0.9 厚さ0.3 筒―長さ22.1 径2.3