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鶴田 純久の章 お話
火箸
火箸

徳元宗和好桑柄火箸(右) もろとくげんそうわごのみくわえひばし
徳元菊頭金銀象嵌火箸(左) とくげんきくがしらきんぎんぞうがんひばし

金盛徳元は桃山時代の鍛冶師で、主に具足をつくったが、火箸・釜録・鎖などの道具類ものとし、堺の梅忠とともに利休時代を代表する金工であった。
菊頭の火箸は手取りの下部に透かしをこしらえ、上部に菊水を意味する青海波を、下部に唐草を金銀象嵌で装飾した豪華な火箸である。
(風炉用)宗和好みの桑柄火箸は、桑柄の部分のほぼ全面を、桜皮で間隔を少しずつ残しながら巻いている。
火箸の先端は磨滅したために南鐐で継ぎ、鎚目をみせている。
優美な好みの中にも寂びを志向した貴族茶の一端を示している。
(炉用)
【伝来】東本願寺
【寸法】(右)長さ28.5 (左)長さ28.7

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