Dish with rock and peony design. enamelled ware
高さ5.7cm 口径20.3cm 高台径10.3cm
七寸皿には口部を鐸状にしたこの種の変形のものがあり、基準的な形式のものほど多くありませんが、それでもかなり遺品があります。
しっかりとした筆致で岩を下部中央からやや右に大きく配し、左上部に余白を残し、大輪の牡丹花三輪と蓄二輪をすっきりと描いていますが、余白の効果を重視した絵画的な意匠です。さらに、大輪の牡丹花は花弁を細く線描きした一輪、輪郭を赤く線描きした白牡丹、いま一つは赤のぼかしとするなど、三様に描いて変化をつけています。縁には如意頭繋文を濃淡の染付でめぐらし、裏側は三方に七宝結文、高台は櫛目文です。