大邑窯 だいゆうよう

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鶴田 純久の章 お話

蜀窯ともいいます。
中国耶州臨耶郡大邑県(四川省の西境)にあった唐代の陶窯。
その製器は薄質堅緻で色が白く、打てば清音を発し、当時珍重されました。
杜少陵の詩によって大邑甕怨の名が知られています。
詩に「大邑の焼甕は軽くかつ堅し、拍けば哀玉の錦城に伝ふるが如し。
君が家の白怨は霜雪に勝る、急ぎ茅斎に送れ也だ憐むべし」とあります。
その佳を想像できましょう。
なお文献にはこのように記してありますが、明らかな遺品は知られていないようです。
おそらく邪州風の白磁であるでしょう。

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