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鶴田 純久の章 お話

熔融剤・媒熔剤のこと。
釉の熔融性を調整し、必要な透光性を与えるために使用するものです。
熔融剤は使用する塩基が異なると作用が変化しますので、その選択は重要であります。
塩基は二種類あるいは三種類の基礎になる酸化物を調合することが望ましいです。
それは共融物をつくりますからで、単一の熔融剤を同量用いるよりも一層強力となり効果かおります。
釉の流動性・光沢・機械的強度・耐風化性の増進、あるいは釉の熱膨脹係数、顔料の発色などそれぞれ特有の作用を考慮して、アルカリまたはアルカリ土類の酸化物が多く用いられています。
わが国では古くは各種の木灰または石灰が普通に用いられていました。
(『工芸用陶磁器』)

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