備前焼もしくは備前の窯場。岡山県備前市を中心に焼かれています。平安時代末の12世紀頃から須恵器の流れを汲んだ壺・甕・すり鉢を中心につくり、中世の備前窯を形成しました。室町時代後期より優れた茶陶で、その名を高めます。この頃、南・西・北の三ヶ所の大窯に集約され、また金重・木村など窯元六姓を確立しました。江戸時代初期には薄手の伊部手が主流となり、中期には白備前が焼かれましたが、無釉の焼締であることは、今日まで一貫した特色であります。