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蹴轆轤 けろくろ

陶磁器成形用具の一つ。
成形工の足により一つの円盤の周辺を蹴って轆轤を回転させ手によって所要の品物を形づくるものです。
わが国では尾張・美濃(愛知・岐阜県)より東北地方は手轆轤が多く、関西より九州地方は蹴轆轤が多いようです。
ただし石川県九谷焼、山形県平清水焼などは蹴轆轤であります。
九州方面では蹴車または単クルマといいます。
わが国在来の蹴轆轤は上下二個の棒製円盤を樫製の角棒(長さ約二五センチ、太さ約三センチ)四本で連結し、この四本の連結構の周囲を縄できつく巻き固めます。
また下部の円盤にはその中央に縦釉の通るべき穴をあける。
こうして組み立てた連結円盤は、その下端を地中に埋没固定した樫製縦釉の尖端で支持され、下部円盤が縦釉と相触れる部分によってその安定な位置を保ちます。
この機によって成形しようとする時は、上部円盤の中央に素地土のよく握練したものを粘着させ、下部円盤の周辺を足で蹴って回転運動を起こさせ、遠心力を利用して造型します。
考古学的・民俗学的な事実・見解については、G・ウオスター’著・佐原真訳「ロクロ」を参照。

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