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鶴田 純久の章 お話
刷毛目
刷毛目

朝鮮陶器の手法の一つで、白絵土を刷毛で一筆に器に塗ったものをいう。地釉には青・赤・鼠色などがあり、刷毛目に濃淡がある。また茶碗一面に白泥の掛かったものを無地刷毛目という。三島と姉妹品で生産地もほぼ同じである。その時代の新旧・土質・釉立ちなどから茶人は古刷毛目・筋刷毛目・稲刷毛目・刷毛目三島・木工目・朝鮮刷毛目・無地刷毛目などと分けた。『万宝全書』高麗焼物の条に「刷毛目とは内にても外にても又内外共にてもはけにてはきたるやうに筋ありほり出の手ハコと云、右手鑑に云、是も二百年程以前の一二三百貫と有之頃日出たるは安しと也、其外、ちょく、ちょく台、鉢、花生、水入大小、陶裏、小皿、横暖抱」とある。刷毛目は勢いがよく、刷毛で描い動きがそのまま現われているものが喜ばれる。
朝鮮の原料は刷毛目に最も適し、溶けて流れず化土の動きがそのまま残るが、わが国のこれを模したものは材料の関係上互いに溶け合って好ましくない。考古学でいう刷毛目は、これとはまったく異なり、平行する細い溝多数からなる調整痕を指す。これは、板を割ったもので土器の表面をなでた結果、木目が細い条として現われたものである。弥生式土器土師器に特徴的な調整法である。

刷毛目茶碗 はけめちゃわん
色の濃い胎土の土の肌を白くするために、白泥を刷毛で塗りつけて、白い刷毛目のたった茶碗を刷毛目茶碗と呼び慣わします。
多くは李朝初期に朝鮮の鶏龍山や務安で作られた雑器に属します。黒っぽい土に白く浮いた刷毛目の無造作な景色を喜んで当事の茶人がつけた名でありますが、このあたりでは白尼の生産量が少なく、その量を調節するためにこういう化粧法を考えたらしいです。古刷毛目・櫛刷毛目・無地刷毛目などに類別されることもあります。わが国でも唐津の木原や現川(うつつがわ)などで行なっています。淡交社茶道辞典より

胎土に含まれている鉄分による黒さを隠すため、又、白磁に似せるため、白土で白化粧しますが、刷毛を用いて白土を塗るところから刷毛目と呼ばれます。
白化粧した後、クシを用いて文様を描き出したものをくし刷毛目と呼んでいます。
文様を切りぬいた型紙の上から波形で白土をすり込んだものを型紙刷毛目と呼んでいます。
白土で白化粧した上に鉄釉と銅釉を使って褐色と緑色の二彩で松文・山文などを描いているものをニ彩唐津と呼んでいます。

刷毛目は、化粧土を水に溶かした溶液の中に漬け込む粉引の方法とは別に、その化粧土の溶液を刷毛や藁を束ねたものなどで、刷毛塗りする方法。お茶の世界では右回転の「の」の字を書くようにとされています。

化粧土の成分
鉄や他の参加金属類の含有量がないカオリン系を主成分とした粘土を水に溶かした泥状。

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