安宅コレクション あたかこれくしょん

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鶴田 純久の章 お話

昭和50年(1975年)、旧安宅産業株式会社が経営危機・信用不安に陥り、同社が収集したいわゆる「安宅コレクション」の行方に大きな関心が集まりました。
国宝・重要文化財を含む965件の東洋陶磁を中心とするコレクションは、世界第一級のもので、散逸したり、海外に流失したりすることのないよう、文化庁からもこれに対応していた住友銀行に異例の要望が出されました。
住友グループ(当時21社)では、昭和55年(1980年)文化貢献事業として、大阪市にこのコレクションの一括寄贈を申し入れました。
これを受けて、大阪市では中之島公園に美術館を建設。昭和52年(1977年)に、世界でも数少ない東洋陶磁の専門美術館が誕生しました。
行方が心配された文化遺産は、こうして公共の文化財として理想的なかたちに生まれ変わったのです。

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