安政年間(1854~60)越後国(新潟県)新津において西潟藤市という者が日用の粗陶の摺鉢・甕・植木鉢・焜炉などの類を製した。以後工人が相次いで起こり、これを一般に新津焼と称する。近年これとは別に新津町字山先(新津市新津)に石黒英一が製した磁器があった。英一は新潟県長岡の人で、愛知県陶器学校を卒業し、1922年(大正一一)この地に来た。原料は尾張・美濃(愛知・岐阜県)地方より取り寄せ、石灰窯を用いて主として染付磁器を製した。製品はほとんど尾張・美濃産に同じ。自ら称して新津焼といっていた。
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