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鶴田 純久の章 お話
須恵器 皮袋形提瓶
須恵器 皮袋形提瓶

Sue ware:vase in shape of leather bag,Excavated at Ichinomiya-shi, Aichi. 7th century. Height 14.4cm.University of Kyoto.
愛知県一宮市出土
7世紀
高さ14.4cm 口径7.5cm 胴径7.4×16.3cm
京都大学文学部考古学研究室
 皮袋形提瓶の多くは下縁が外するのを通例としますが、本器は底部が内反りにつくられています。碗形を伏せて口縁を綴じ合わせたつくりに変わりはありませんが、胴のふくらみを大きくしたために生じた形でしょう。底面は削りによって整形しています。皮の縫目を示す突帯は両側縁と中心上部から三方に分かれる典型的なものですが、竹管文は突帯の上や両側のみならず、かなり乱雑に押されています。なお反対面は突帯がなく、竹管のみによって縫目を表しています。ロ頸部は二段口縁の細頸瓶のそれと同様なつくりで、下半に二本の凹線があります。地方色に富んだ作品というべきでしょう。

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