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鶴田 純久の章 お話
色絵雉香炉
色絵雉香炉

Ninsei: pheasant-shaped incense burner, enamelled wareLength 37.5cm Registered as Important Cultural Property
重要文化財
高さ22.2cm 長径37.5cm
 多くの人々が石川県立美術館の色絵雉香炉を雄雉、これを雌雉に見立てていますが、大きさをほぼ揃え、これは顔を振り向かせ、尾をあげたしなのある姿にし、銀一色の濃淡で羽毛をあらわしたところなどから推して、同時期に雌雄一対として作られたものかもしれません。
 それにしても、顔だけに赤と金をさし、他のすべての羽毛を銀一色で賦彩した色彩感覚はまことにみごとなもので、雄雉と並べての効果も十分に計算されているようです。このような洗練された色感も仁清陶の大きな特色ですが、それは京都の風土がもたらしたものといえるかもしれません。
 背に羽毛形の煙出しの孔を透し、背裏の一部と身の内部に釉をかけ、露胎に 「仁清」の幕印を捺しています。

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