Green glazed ware: jar. Excavated on the ruins of Dainichi-ji, Yamashina, Kyoto-shi, Kyoto. 9th century. Height 17.5cm.Cultural Property.
京都市東山区山科観修寺北大日町大日廃寺出土
9世紀
高さ17.5cm 口径11.1cm 胴径21.0cm 底径14.0cm
重要文化財
緑釉の蔵骨壺として唯一の完器であり、いま蓋を失っていますが、ふるくから著名なものです。出土した当時、破砕した蓋の破片が認められたといいます。肩の張りを失った球形にちかい胴や垂直に立ち上がる短い口頸部、低い高台の形から推して、9世紀代にぞくするものとみるべきでしょう。
素地は黄白色の細緻な土を用いており、焼成温度が低いため、面が磨耗しやすいです。釉は鮮やかな若緑色をして美しいですが、外面は口頸から肩にかけて大きく剥落し、保存状態はあまりよくありません。刷毛塗りによる釉ムラが上半部分に目立ち、部分的に 「ニエ」 がみられます。