高さ12.3㎝口径9.9㎝胴径14.7㎝ 胴が横に丸く張り出した提灯形に類する壹でありますが、いたって小振りで可愛らしい。草むらから伸びる猫じやらし(エノコログサ)でも描いたものかと思われるが、見る人が解ろうと解るまいと、描き手の方はいっこうに頓着していないようです。ともかく壺の姿にアクセントをつければいいという、その辺の機微は先天的に心得ていたらしい。 白い長石粕が厚くかかり、裾の削りのあたりで縮れています。砂混じりの白い土が、削られて毛羽立つたからであります。